Fnaticの将来がもっと楽しみになる10の魅力

Fnaticの将来がもっと楽しみになる10の魅力

いまやヨーロッパを代表するEsportsチームとなった『Fnatic』。彼らの何がファンを熱狂させ、将来を期待させるのか。この記事では10のポイントにまとめてみた。

すでにファンの方も、これからファンになる方も必見だ。

1. 歴史

Fnaticは2004年7月にイギリスのロンドンを中心に設立、歴史ある老舗のeスポーツチームと言えるだろう。設立時はCounter-Strikeのプロシーンに参入。その後はWorld of WarcraftやDotAと続々参入し、2011年にはリーグ・オブ・レジェンド(以下LoL)部門を設立。数々の功績を収めつつも、常に新しいタイトルにも挑戦し、今日に至る。

伝統を携えながらも、新しいことに挑戦していく姿勢は常にeスポーツ界を驚かせている。


2. CS:GO部門の活躍と困難への挑戦

2013年末、新リーダーであるMarkus "pronax" Wallstenの指導の下、FnaticはCS:GOのメジャートーナメントで初優勝。その後、2人の元LGBプレイヤー、Olof "olofmeister" KajbjerとFreddy "KRIMZ" Johanssonを迎え入れ、2015年にはESL One Katowice 2015とESL One Cologne 2015の2つのタイトルを獲得した。このメンバーのメジャー連覇や11の国際タイトルの獲得により、当時のFnaticチームはCS:GO史上最強のメンバーであると考える人もいる。

その後、低迷が続いたものの2018年に再起。Intel Extreme Masters XII - World ChampionshipやWorld Electronic Sports Games 2017、DreamHack Masters Malmö 2019など輝かしいタイトルを獲得した。
しかし、近頃のCS:GOチームの強さは陰りを見せている。2020年4月までは世界でもトップクラスのチームだったが、Krieg(ゲーム内に登場する銃の1種)の弱体化を皮切りに、チームは上手く機能しなくなってしまった。2020年末までに10以上のトーナメントに出場したが、トップ4に入ったのはたった2回だけ。12月にはHLTV.orgランキングで14位にまで落ちてしまった。

それでも、若手選手の”Jackinho”を迎え入れるなど、チームの再編はすでに始まっている。伝統的なチームほど、ファンから期待は大きいものだ。あきらめることなく、常に新しい風を取り入れ、再起を狙う彼らをファンとしては応援せずにはいられないだろう。


3. リーグ・オブ・レジェンド部門の活躍

リーグ・オブ・レジェンド(以下LoL)は約1億人の競技人口がいると言われる、世界でも屈指のEsportsタイトルだ。FnaticはLoLにおいて数々の好成績を収めており、彼らが最も力を注いでいるタイトルの一つである。

FnaticはSeason 1(2011年)よりLoLに参戦し、Season 1 の世界王者を獲得。当時のメンバーだった”xPeke”がライバル関係にあったSK Gamingをバックドアで下したのは、LoLの歴史においてあまりにも有名なシーンと言えるだろう。

その後2013~2015年はLEC(ヨーロッパリーグ、当時の呼称はEU LCS)でほとんどのタイトルを総取り。しかし、2016年以降は強力なライバルが現れる、G2 Esportsだ。2018年のみFnaticがシーズンを収めたが、それ以外の年ではG2 Esportsに敗れ、2番手以降の地位に付けている。

それでも、彼らの国際大会でパフォーマンスは高く、大きな信頼がおかれている。ヨーロッパリーグで優勝できずとも、国際戦では大きな期待を背負っているのだ。2018年には韓国開催のWorlds(世界大会)であと1勝で世界王者という素晴らしくも悔しい結果を残した。これは近年でヨーロッパリーグが最もWorlds優勝に近づいた瞬間だったのだ。

また、2021年に入り、チームの中心的人物であったMartin "Rekkles" LarssonがG2 Esportsへ移籍し、大きな話題となった。長年チームを支えた選手が去ってしまったのはファンにとっても衝撃だったが、それでもチームはフレッシュなメンバーも迎え入れて再編。今シーズンもリーグで上位に入れる成績を残している。これからの彼らの新たな歴史に期待だ。

 

4. グローバル・アジア圏での活躍

Fnaticが他の多くのeスポーツチームと違うのは、日本並びにアジア圏を拠点としたチームを結成していることだ。例えばRainbow Six Siege(R6S)部門は日本を拠点としており(オーストラリアから拠点の移動を計画していたが、コロナ禍により一時遅延)、日本のファンとの交流も非常にフレンドリーで多くの支持を得ている。

一度筆者も写真撮影にお邪魔したことがあるが、日本語の学習などにも積極的で、すてきな好青年達だったことを覚えている。R6Sのアジアリーグ(APAC)は日本や韓国のチームも強豪が多く、非常に見ごたえがある競技シーンとなっている。時間的にも見やすいと思うので、是非彼らのことを応援してみてはいかがだろうか?

 

5. コンテンツ力の高さ

FnaticのYoutubeを見ると非常に多くの動画コンテンツが投稿されているが、どれも非常にクオリティが高いものとなっている。流行りをすぐに取り入れることも多く、選手の個性が伝わることを意識しているようだ。例えば2019年に辛いソースがかかった手羽先を一つずつ食べながら質問に答えていくというのが欧米圏で流行ったが、Fnaticもすぐにそれを採用。特にLoL部門の表情豊かなマスコット的存在である”Bwipo”の回は個人的にお気に入りだ。

    もちろん笑えるコンテンツだけが得意なわけではない。先日に発表されたVALORANTチームのお披露目動画は音楽との相性もバッチリで、その編集力の高さに驚かされるばかりだ。

     

    6. ファンとのリレーション

    多くのチームが最も大切にしているのはファンとの関係値といっても過言ではないだろう。しかし、Fnaticはそこからもう一歩踏み込んだところにまで手を伸ばした。

    Fnaticは先日、ファン向けにクラウドエクイティキャンペーンを実施。これは一言でいえば「ファンからの金銭投資を募り、Fnaticの一員となってもらう」キャンペーンで、いわゆるクラウドファンディングのような形式だが、実態は株式を買うような感覚に似ている。

    確かによくよく考えれば「そのチームの将来を一緒に担える」というのは究極的なファンとのリレーションの形ではないだろうか。ファンと投資者は別物であると考えているチームが多い中、Fnaticのこの興味深いキャンペーンには注目が集まっている。

     

    7. 資金調達力

    生々しい話ではあるが、eスポーツチームの運営において”お金”は切っても切り離せない要素だ。こうした資金調達力・営業力もチームの実力の一つであると言えるだろう。また、資金力はそのチームの将来性を見極めるためにも重要である。

    実はこのコロナ禍の影響もあって、市場調査会社のNewzoo社は、esports業界の世界収益予測を当初の11億USドルから9億5,030万USドルに下方修正している。

    それでも近々でFnaticは、社内資金調達ラウンドで1,000万USドルを達成し、調達額が約3,500万USドルになったことを発表し、かなり好調であることをアピールしている。その将来性の高さが客観的に評価されている証拠と言えるだろう。


    8. Esportsチームだけではなく、デバイスメーカーとしての確立

    Fnaticは獲得した資金や労力の多くをHPU(ハイパフォーマンス・ユニット)というプロジェクトにあてることを発表している。このプロジェクトはプロの選手のだけでなく、全てのゲーマーのパフォーマンス向上や、eスポーツのスーパースターになるためのプロセスの確立を目的とした夢のある事業となっている。

    まだまだ様々な努力が必要だそうだが、睡眠トラッキング、栄養摂取、フィットネス、ゲーム環境や使用機器など、改善可能な部分には全て取り組んでいくとのことだ。

    そしてその最初のステップが、自社開発したマウスやキーボードなどのデバイスというわけだ。ここから学んだことや取ったデータがHPUに活かされていくことだろう。FUTAROKUでもFnaticのデバイスを扱っているので是非チェックしてみてほしい。

    https://futaroku.gg/collections/%E3%82%AE%E3%82%A2

     

    9. 魅力的なスポンサー

    eスポーツチームの魅力を示すうえで、やはりスポンサーは欠かせない要素だろう。Fnaticも他の巨大eスポーツチームから例に漏れることなく豪華なスポンサーラインナップとなっている。

    中でもファッション関連のコラボレーションは非常にアイコニックで大きな注目を集めた。

     GUCCIのファッションウィークに参加した際に動画コンテンツもある。少し長めだがお時間ある方は是非見てみて欲しい。

    また、あの仕事を選ばないで有名なサンリオのハローキティもFnaticとコラボをしている。これも日本との強いつながり一つと言えるだろう。今後の新しいスポンサーやコラボレーションも楽しみだ。

     

    10. 新しいものへの嗅覚

    「新しいものへの嗅覚」やはりこれがeスポーツチームを発展させる上で最も重要な能力だと言えるだろう。

    Fnaticは今年1~2つの新しいタイトルに参入することを考えているそうだ。また、特にアジアのモバイルタイトルに注目しているとのことである。新しいタイトルが出るたびに新たなフランチャイズを結成するのは、きっと骨が折れることだとは思うが、常にファンの期待に答え続けるFnaticにこれからも期待していきたい。

     

    最後に

    いかがだっただろうか?Fnaticと言えば伝統的なイメージもあるが、日本にも進出するなど常に進化を続けるチームであると言えるのではないだろうか。

    他にも「このチームについて調べてほしい!」といった要望があれば、是非FUTAROKUのTwitter宛にDMを送るか、このブログにコメントを残して欲しい。それでは、また次のブログでお会いしよう! #AlwaysFNATIC

     

    ブログラインナップ :

    [ブログ第一弾] G2 ESPORTSが世界屈指のチームとなった10の理由

    [ブログ第二弾] デスクマットの魅力、語らせてください。

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